大津京おおくぼ歯科医院では「歯」に関する様々な情報・ご質問を随時更新しております。

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よくある質問

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その他 / 口腔外科 /

Q
知らず知らずに上下の歯を接触させているような気がします。そのせいか顎が痛くなります。
A

 人間は通常何もしていない時は上下の歯は接触していません。

 1日の間に上下の歯が何分程度接触しているのかご存じでしょうか?食事中は瞬間的に接触していますが、3回の食事でせいぜい10分、それ以外の会話時や嚥下(えんげ、飲み込む)時などを合わせても、1日20分以下であると言われています。

 しかし、最近報告された研究結果によると、仕事や家事、テレビを見ている時などに、無意識のうちに上下の歯を接触させたままにしている人の多いことがわかってきました。強く接触させていると歯の先端がすり減ってきます。そうなると歯がしみるなどの知覚過敏の症状が出てきます。強い接触の方は気づくことが多いのですが、接触が弱い場合には歯のすり減りを伴わないこともあり、この習慣に気づかないことが多いのです。上下の歯を接触させるためには顎を閉じる筋肉を働かせなければなりません。この筋肉はたとえ弱い力であっても働き続けると疲労するので、それを補うために首や肩の筋肉が活動し、肩こりなどの原因になると言われています。また、顎を閉じる筋肉が長時間働くと顎の関節が押さえつけられ、長時間になると関節への血の巡りが悪くなり、丁度正座していて足がしびれたときと同じように、感覚が敏感になって痛みを感じやすくなってしまいます。痛みを生じることがあります。

 このような不必要な上下の歯の接触という癖はTooth Contacting Habitと呼ばれています。日中に上下の歯を接触させないという意識を持ち続けるだけでこの癖を改善できることがあり、実際その指導だけで症状が消える人の多いことも報告されています。