インプラント / 歯周病 /
- Q
- 歯医者で禁煙するように言われました。なぜでしょうか?
- A
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たばこと聞いて皆さんどんなイメージをお持ちでしょうか?決して健康的な物とはとらえていないと思います。厚生労働省の報告では肺がんによる死亡率が4.5倍、脳卒中、心臓疾患の発生率が1.7倍、また、食道、咽頭・喉頭などに発生するがん、肺気腫、喘息等、特定の重要な疾病の罹患率や死亡率等が高いこと、及びこれらの疾病の原因と関連があることは多くの疫学研究等により指摘されています。
口の中ではどうでしょう。大きな影響は歯周病と口腔がんです。
歯周病とはお口の中の歯周組織が歯垢:プラークに含まれる細菌の塊によって引き起こされる、歯肉や歯を支える骨に悪影響を与える病気で、細菌によって引き起こされる感染症です。近年この歯周病のリスクを高めるものとして「たばこ」があげられます。たばこを吸う人は、吸わない人に比べて歯周病にかかるリスクが3倍も上がると言われています。さらにたばこを吸っている人は歯周病の治療を行っても治りにくい、効果が出にくいとも言われています。
その理由はたばこに含まれる「ニコチン」という物質が血液の流れを悪くしてしまい、歯肉の血管を収縮させて、血流障害を起こします。「他にもたばこのせいで歯周病の原因である歯垢や歯石が付着しやすくなります。
また、たばこに含まれる色々な成分が白血球を刺激するので歯肉の炎症が強く出ます。歯肉の老化も喫煙しない人よりも10年から20年は進みますので、早いうちに歯を失うことにもなります。自分自身の歯でもこのような状況ですから、インプラントなどにおいては明らかに寿命が短くなる因子となります。
たばこは歯周病を悪化させるだけでなく、他にもお口の中に様々な悪影響を与えます。たばこのヤニで歯が汚れてしまったり歯肉にメラニンが沈着するので歯肉に色が悪くなります。舌の表面につく舌苔にもヤニが付くので口臭が発生します。ヤニまみれの舌苔をそのまま放って置くと味覚も感じにくくなるので味が濃いものを摂取するようになってしまいます。そうなると、生活習慣病にも繋がります。
口腔がんに関しては喫煙者の口腔がんによる死亡リスクは3倍にも上がるといわれています。歯周病を悪化させるだけでは無く、全身の様々な病の原因となるたばこです。一生を健康に過ごす為にもぜひ禁煙を始めてみてはいかがでしょうか?