大津京おおくぼ歯科医院では「歯」に関する様々な情報・ご質問を随時更新しております。

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よくある質問

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歯周病 /

Q
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と歯周病には関係があるといわれていますが、どんなことでしょうか?
A

大きく分けて2つのお話があります。

 まず、骨粗鬆症というのは中高年の女性に見られる病気で80歳以上の女性では半数以上が骨粗鬆症であるといわれています。愛知学院大学の調査では正常な骨密度の人の90%以上は歯が20本以上残っていましたが、骨密度の低い人の70%は20本未満でした。また、歯周病が進行しているほど、骨粗鬆症の疑いが強いと診断される人が多かったそうです。この結果から「歯周病の進行度」と骨粗鬆症との関係はとても強く、歯周病の治療することが骨粗鬆症の予防にもつながると考えられています。歯周病の予防に関してはよく咬む、禁煙、歯磨き、定期検診になります。骨粗鬆症に関してはきちんと治療を受けるというのは大原則ですが、その他にカルシウムをしっかり摂る、イソフラボン(納豆などの豆類に多いですね)を摂るということになります。

 次は、最近よくいわれている、骨粗鬆症の治療薬とあごの骨の炎症についてです。骨粗鬆症でビスフォスフォネート(BP)製剤を服用中の方が、抜歯などの比較的大きな歯科治療を行った後に、あごの骨の炎症や壊死(えし)を引き起こすことが稀にあります。最近の見解では、経口BP製剤投与中の患者に対しては、抜歯などの歯科治療を行うことについて、投与期間が3年未満で、他にリスクファクターがない場合はBP製剤の休薬は原則として不要であり、口腔清掃後に侵襲的歯科治療を行っても差し支えないと考えられています。投与期間が3年以上、あるいは3年未満でもステロイド投与などのリスクファクターがある場合には判断が難しく、処方医と歯科医で主疾患の状況と侵襲的歯科治療の必要性を踏まえた対応を検討する必要があります。あごの骨の炎症や壊死の発症を減少させることは可能で、具体的には、口腔清掃を徹底するとともにプラークや歯石の除去など専門的な口腔ケアや歯周病治療と、虫歯の治療です。また、栄養管理も重要で、低栄養にならないようにする必要があります。発症には、口腔細菌が関与しているため、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使用し歯垢を取り除く、うがいの励行も効果があるでしょう。