大津京おおくぼ歯科医院では「歯」に関する様々な情報・ご質問を随時更新しております。

よくある質問イメージ

よくある質問

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むし歯 / 予防歯科 /

Q
市の検診などでフッ素塗布してもらうことがありますが有効なのでしょうか?
A

フッ素というよりは厳密にはフッ化物です。フッ化物歯面塗布は、萌出後の歯に直接フッ化物溶液を作用させる方法で、歯科医師と歯科衛生士(専門家)だけができる、通常、個人を対象にしたフッ化物局所応用法です。フッ化物の応用方法にはいろいろな方法がありますが、フッ化物歯面塗布は臨床的な応用法としては唯一の方法で、とくに幼児や小児期のむし歯予防方法として歯科医院やあるいは保健所等で行われてきた長い歴史があります。とくにわが国では他のフッ化物応用の普及が遅れたこともあって、フッ素といえばこのフッ化物歯面塗布を指すくらい一般の方にもよく知られている方法です。

フッ化物はフッ素を含む化合物のことで、自然界に多く存在しており、お茶や海草類、魚介類、野菜や果物にも含まれております。フッ化物を習慣的に使用することで、歯を強くしたり、口の中の虫歯の細菌の働きを抑えるなど、むし歯予防する手助けをしてくれます。

フッ化物歯面塗布によるむし歯予防効果はその方法によって大きく異なります。乳歯のむし歯予防として、新潟県の一つの村の全乳幼児を対象に、生後10ヶ月から3歳まで2ヶ月毎に年6回の塗布をおこなった特別な研究がありますが、乳歯のむし歯数が平均6.69から2.04本へと69.5%の減少、むし歯が全くない3歳児の割合が17.7%から51.5%に増加し、予想をはるかに超える大きな予防効果が得られました。これは、診療所にこられなかった幼児にも、全村にわたり家庭訪問までして2ヶ月に1回の塗布を徹底しておこなったものです。しかし、普通おこなわれている年2回程度の塗布では、むし歯の予防効果は20%程度、やったりやらなかったりではほとんどその効果は期待できないということも知っていなければならないでしょう。

これらのフッ化物の効果を十分に発揮するためには、3、4ヶ月に1度塗布するのが理想的といわれています。また、低濃度ですがご家庭で使用する歯磨き粉にもフッ化物が入っているものが多くあります。毎日続けて使用することで効果があるといわれているので、習慣で使用することをお勧めします。