入れ歯 /
- Q
- 保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いは?(2)
- A
-
ここからはより詳しく説明していきます。
- 自由診療の入れ歯はココが違う
「自由診療の入れ歯は、保険診療の入れ歯と比べて何が違うのですか? よくわかりません」という質問をよく頂きます。
では、ここで簡単に説明させて頂きます。
1.人工歯(天然の歯の代わりになるもの)
自由診療の人工歯は、患者様お1人おひとりに最も合うように、さまざまな色、形が用意されています。
たとえば、歯の色も明るい色から、濃い色まで豊富な選択肢があります。そして歯の形も、角ばった男性的な形や、丸みを帯びた女性的な形など、こちらも数多くの中から選ぶことができます。
また、材質的にも種類が豊富です。金属や硬いプラスティックから、変色しづらい陶質まで、患者様のニーズやお口の中の環境の違いに対応できるよう、さまざまな選択肢が用意されています。
2.歯肉部(歯茎の代わりになる部分)
自由診療の歯肉部は、安定感のある素材を使います。汚れがつきにくく、高い装着感もあります。ご要望にあわせた形態を作ることも可能です。
入れ歯の汚れ具合は材質によって違ってきます。それにより、入れ歯の寿命も変わってきます。
3.義歯床(金属床/口の中の粘膜に密着している部分)
自由診療の入れ歯は、保険診療のものと違って、義歯床が金属になっていることがほとんどです。
義歯床を金属にすると高い装着感があります。熱伝導率が高い金属を使うことで、食べ物の温度を口の中で感じることができるようになるからです。
食事の時に、多くの方が味覚・嗅覚・触覚を重要視すると思いますが、食べ物を味わう喜びを得るためには、温度覚は欠かすことのできない大切な要素です。入れ歯づくりにおいて金属を使用することで、口の中の温度センサーを活かすことができるのです。
4.維持装置(残っている歯に入れ歯を固定する装置)
残っている歯に必要以上の負担をかけず、残った歯を長持ちさせることができます。種類によっては、外から留め金が全く見えないので、入れ歯をしていることが分かりにくい形状のものもあります。
保険診療の入れ歯は、残った健康な歯に金属の留め金をひっかけて入れ歯が動かないように固定します。しかし、それには次にご紹介する2つの欠点があります。
①ひっかけられた健康な歯に負担がかかり、数年後には抜けてしまうリスクが高まる。
②留め金が目立つので審美性を損ねてしまう。
そこで自由診療では、残っている歯に磁石を埋め込むマグネットデンチャーというものがあります。そして、入れ歯にも磁石を埋め込み、磁石によって入れ歯をしっかり支えるのです。
その結果、金属の留め金が不要となり、残った健康な歯への負担も小さくなると共に審美性も高くなるのです。(※歯の状態によっては磁石を埋め込めないこともあります。)
また、ノンクラスプデンチャーという入れ歯もあります。
特殊な素材で作られているので、
・留め金が不要なので審美性が高くなる。
・薄くて軽い。
・しなやかで使い心地が良い。
という特徴があります。
上の写真はノンクラスプデンチャーを装着されている口元の写真ですが、向かって右側の下あごは入れ歯を装着されています。他人には入れ歯をはめておられるとはわからないことがおわかりかと思います。
以上のように、国の制約を厳しく受ける保険診療の入れ歯と、まったく制約を受けない自由診療の入れ歯では、大きな違いがあります。
当院ではよりわかりやすく知ってもらうために、写真を多く使った小冊子はじめとした資料を多くご用意しております。