大津京おおくぼ歯科医院では「歯」に関する様々な情報・ご質問を随時更新しております。

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よくある質問

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口腔外科 /

Q
冬になると飲食や入浴の度に上唇と下唇が合わさる部分が白っぽくふやけ、かわがはがれてくるようになります。何かの異常でしょうか?
A

剥離性口唇炎(はくりせいこうしんえん)と思われます。

剥離性口唇炎は、鱗屑(りんせつ)あるいは痂皮(かひ:かさぶた)の形成を主徴とする、口唇の病変で、他の口内炎と同じようにビタミン不足(特にビタミンB2欠乏)から来ることが多いといわれますが、原因は不明なものです。いろいろなビタミンが粘膜の代謝をコントロールしていますが、剥がれて落ちていく部分のスピードと、新しい細胞が作られてくるスピードがくるってしまっているとも考えられています。


 剥離性口唇炎は、口唇、主に下口唇に限局して、湿潤した黄褐色の痂皮や落屑(皮めくれ)ができ、自分で剥いでしまって、それを何度も繰り返す疾患で非常に難治性なものもあります。小児に多くみらますが、時に大人にもみられます。


 共通して言えるのは、自身が口唇の皮を剥くということです。精神的ストレスも関係があると言われています。剥く限り、いくら薬を使用しても、治らないともいわれます。


 原因不明のために、確固とした治療法はありませんが、対症的には、特に冬期に口唇が乾燥しすぎない様に、なめない、拭きすぎない、室内を乾燥しすぎない様にすることに留意しその上で、保湿剤をぬり、口唇の乾燥を防ぎ、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン剤などの内服薬や、症状が激しい場合は一時的に副腎皮質ステロイド剤の外用薬や難治の場合には、ステロイド剤の経口投与を考慮することもあります。皮膚科専門医を受診してご相談されることをお勧めいたします。