大津京おおくぼ歯科医院では「歯」に関する様々な情報・ご質問を随時更新しております。

よくある質問イメージ

よくある質問

よくある質問イメージ

むし歯 / 口腔外科 /

Q
心臓の病気で血がさらさらになる薬を飲んでいます。主治医から歯の治療は注意するように言われましたがどうでしょうか
A

 血がさらさらになる薬というのはおそらく抗血小板薬(商品名バファリン、バイアスピリンなど)か抗血栓薬(商品名ワーファリン)があります。抜歯などの歯科外科処置時にこれらの薬剤を中断するか継続するかが長年、議論されてきましたが、中断した場合、脳梗塞や心筋梗塞の再発をきたし危険です。現在では、抜歯時にこれらの薬を中断すべきではないというのが主流で、2008年日本循環器学会の循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン、2010年10月には、歯科でも「科学的根拠に基づく抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドライン」が策定され、適切な局所止血処置の下、抗血小板薬・抗血栓薬を継続したままでの抜歯が推奨されています。

 抗凝固・抗血小板療法中とのことで、術後多少の出血傾向はあることが予想されますが、疾患にもよりますが、ワルファリンの治療域は日本人の場合PT-INR 1.6~3.0 に設定されていることと思われます。この範囲では、確実な縫合などの止血処置を行えば、止血は可能と考えます。できればワーファリンを服用の場合直近のPT-INRの測定(血液検査)が理想ですので、持参いただけるとよいかと思います。もちろん出血量の多い大きな手術時には、入院下で、ヘパリン代替療法も考慮されることもあるかと思います。抗血小板薬の方はさらに後出血の頻度は少ないと考えます。

 抜歯以外の処置はほとんど問題ありません。