大津京おおくぼ歯科医院では「歯」に関する様々な情報・ご質問を随時更新しております。

　口内炎ができると、食べ物がしみて憂鬱な気分になりますよね。口内炎は通常１週間程度で治りますが、その一方でなかなか治らず「危険な病気を知らせるサイン」になっていることがあります。

　通常の口内炎はアフタ性口内炎と呼ばれるものです。このアフタ性口内炎は、せいぜい１−２週間で治るのであまり心配する必要はありません。しかし、口内炎が「同じ場所に再発する」「２週間たっても治らない」「形や色がいつもと違う」「複数の口内炎ができる」など、いつもの口内炎とは違い何か異変を感じるようなら、もしかしたら体の中に潜んでいる病気が、口内炎という形でシグナルを出しているのかもしれません。

その例としては

尋常性天疱瘡（じんじょうせいてんぽうそう）ーはじめは痛みのない水疱ができます。この水疱が破れると痛みとただれが生じます。そしてこれが口の中に広がっていき、食事がとれなくなるようになります。この病気は皮膚にも同じような状態がおこります。難病指定を受けています。

ベーチェット病ー唇、舌、頬の粘膜、歯ぐきに1cm程度の大きな口内炎ができます。何度も再発するのが特徴です、口内炎以外にも目や皮膚にも同じような物ができます。この病気も難病指定を受けています。

白血病、口腔がんー白血病の初期症状に口内炎がよくできるというものがあります。また通常の口内炎と違ってなかなか治りません。口腔がんと言われる物も同じような状況です。さらに治るどころか、徐々に大きくなっていき、痛みも強くなっていくことがあります。逆に痛くない口内炎はガンではないかというと決してそうではありません。

　病気になると体は敏感に反応して、そして初期症状を起こします。口内炎はその初期症状かもしれません。したがって、何気ない口内炎でも注意してください。口内炎がなかなか治らないなど、もし上記の症状と似ている場合は、すぐに口腔外科専門医の診察を受けることをお勧めします。